七色に咲く花火見上げて桜色に頬染めた君と甘く訪れた純白のキセキ目があう回数が不自然です。はじめまして、大嫌い。




 

ボン、とすごい音がガレージから響いてきた。
「何事だ!」
こういう時行動が早い、そして声が無駄に大きいのがジャックだ。
オレは其れに続く。
エンジンの開発してる頃はよくこんな爆発音させてたりしたけど、此処んトコそんなこともなかったのに。
煙の向こうから遊星と、多分手伝っていたブルーノが顔を出した。
「花火を作ろうとしたんだ」
遊星が項垂れる。
「ジャックの応援に使おうと思って…」
「遊星…!」
まあジャックは派手なこと好きだしなあ。
ジャックの為に、って処にすっかり感動しているらしい。
ケド。


其れ多分許可とか取らなきゃ作っちゃいけないモノだと思う。


手を握って見つめあってる奴らに何時言ったものか。


***
バカップルとクロたん


七色に咲く花火見上げて

12.08.30

 


 

 

「遊星、酔っているのか」
「酔ってなどいない」
酔ってないと言い張る人間ほど酔っているものである。
遊星は普段と変わらないように見えるが、心持頬が赤らんでいる。
「酔っているように見えるのか」
「見えるなあ」
「そうか。ジャックがそう言うのならオレは酔っているのだろう」

じっと此方を見つめてくる遊星の目は潤んで熱を持っている。
目は口ほどにモノを言う、とはよく言うが、遊星は普段無口な分、とくにそれが顕著だと思う。

サテライトには未成年者は飲酒禁止ですと言ってまわる大人は居ない。
ジャックも一緒に飲んでいるため飲酒を咎める気はないが、さてこの酔っ払いをどう扱ったものか。
もしかしたら自分も相当酔っているのかもしれない。

桜色に頬染めた君と
***
ジャ遊
酔った勢いで一線越えそうな(^^ゞ

12.04.30

 


 

フォーチュンや他のモーメントの整備や調整など、毎日シティのために忙しく働く遊星だが、明日からは久しぶりに休みをとっていた。
先月、ジャックから小さな小包が届いたのだ。
寝食を忘れて機械を弄る自分をジャックらしい言葉で心配してくれている手紙と、高級そうなチョコが入っていた。
曰く、疲れている時には甘いものがいいらしいぞ!ということらしい。
忙しく過ごしている間に先行を取られた形になってしまった。
此方からチョコレートを送ってやろうと思っていたのに。
だから今度こそ休みをとって向こうへ行き、ジャックを驚かせようと考えていたのだが。
遊星の考えなどジャックにはお見通しだったらしい。
旅行の用意のために久しぶりにポッポタイムへ戻ったら其処に白いコート。


「また先にコーナーを取られた気分だ」


そう呟くとジャックは高らかに笑った。

甘く訪れた純白のキセキ
***
駄目だなあお前は。的な(^−^)
最終回後
ジャックがチョコを送ってきたので
ホワイトデーには押しかけてやろうと思ったら来てるっつー。
デュエルで先行取られた気分な遊星たんであるよ。



恋するカレンダー12題2
お題Fortune Fate

 


 

視線を感じて顔を上げると、遊星が此方を見ていた。
青い目がじっと自分を見ている。
またか。
ジャックは少々イラついて遊星に近づくと言った。
「いい加減にしろ、何か用があるのなら言え!」
「別に、用はない」
遊星はゆっくり首を振った。
「では何故オレを見ている」
詰め寄るとゆるり、と遊星は首を傾げる。
「何故だろう」

「気がつくと、お前を見ている」

まるで告白だ。
此方がそう言ってやらないとやはり気が付きそうもない。

***

目があう回数が不自然です。


ジャックは遊星たんが何で見てるかわかってる。
はっきり言って欲しいけど遊星たんの方は自覚が無い、という。

11.09.25


 




マーサの処で初めて遊星と出会った。
初めの頃オレはあいつのことが好きではなかった。
遊星は大人しく、利口な子供だったが、頑固だった。
「オレはいつかシティへ行く」
オレがそう語る時、遊星はそうか、と言う。
まるで自分には関係の無いことだとでもいうかのような返事をする。
それが気にいらない。
オレは言った。
「お前も来い」
「オレはここから離れられない」
「何故だ」
「オレが皆を不幸にしたからだ」
頑固な遊星は良くわからない理屈を振りかざし、自分の意見を曲げない。
オレの言葉を聞かない遊星に、かっとなった。

「オレはお前といて不幸だと思ったことなど一度もないぞ!」

頭にきて怒鳴ると遊星はくしゃりと顔歪めて、「ありがとう、ジャック」と言った。


***

はじめまして、大嫌い。


頑固でいらいらするけど
本当は好き

11.04.28

恋するカレンダー12題 2
お題Fortune Fate

 




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