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■赤い月（京クロ）■
京クロ
京介さんは昔は普通にいい奴だったっぽいので。
『あの月をストロベリームーンと呼んだりすることもあるそうだよ』
そう教えてくれた奴は、今は此処に居ない。 赤い月は何だか不気味で好きになれない。 空を見上げていたクロウは、振り返って言った。 「ほら子供はさっさと寝ろよ」 「まだ早いよ」 日が暮れてもあたりが暗くなってきたというのに、子供たちは元気だ。 あちこち動いて遊びたがり、寝る気配がない。 クロウの言葉にも口答えするばかりだ。 「まあそうだけどよ」 クロウは言った。 「なんか雨が降りそうだからな」 「ええー？」 子供たちは揃って夜空を見上げる。 空は確かに雲が出てはいたが、月も顔を出していた。 「お月さまが出てるよ、クロウ兄ちゃん」 「雨なんか降らないよ」 口々にそう言う子供たちにクロウは言った。 「でも、月が赤いだろ？」 言われて再び子供たちは空を見上げる。 確かに月は赤みを帯びて見えた。 「大気中に水蒸気が多いと月が赤く見えるんだってさ」 「水蒸気？」 「んーまあ簡単に言うと湿っぽいってことか？月が赤い時は雨が降りやすいんだと」 「すごーいクロウ兄ちゃん」 クロウの説明に子供たちはきらきらと目を輝かせる。 尊敬の眼差しを受けて、クロウは苦笑すると告白した。 「まあ、受け売りなんだけどな」 「なあんだ」 子供たちはやっぱり！と言った風に笑った。 「ほら、さっさと寝ろよ」 「はあい」 子供たちを追い立てて小屋に押し込むとクロウも再び空を見上げた。 赤い月はなんだか好きになれない。 あの赤い月をストロベリームーンと呼んだりすることもあるそうだよ。 つい、美味そうだな、と言ったら、クロウらしいなと言って優しく笑った。 今は此処に無い笑顔。 だからあの赤い月が好きじゃない。 END 京クロ。 京介さんは昔はいい人っぽかったので。 来週まで待てずに捏造してみた。 皆でお揃い着て仲良しっぽかった！（センスはともかく！・笑） クロウたんが可愛くて好きすぎです。 大気中に水蒸気や塵が多い時に月が赤く見えるという話は本当です。 ストロベリームーンは聞きかじりなので裏取ってません(^^ゞ
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