■前に(京クロ)■
クロウたん+ジャック
京クロ・ジャッカリ前提。 ジャック迎えに行ったクロウたん捏造ポエムです。 その塔の前に、ジャックは片膝を付いていた。 祈りでも捧げているかのように。 声をかけようとしたクロウは、それを止めた。 Dホイールの走る音がジャックに聞こえないはずはない。 聞こえて居て振り向かないのには、理由があるはずだ。 見ればジャックの手には明らかに彼のモノでは無い、壊れた瓶底眼鏡が握られている。 ああ、そうか、と思った。 ―――多分、ジャックも。 クロウはシティでのジャックを知らない。 拾った電波から眺めるキングとしての彼をほんの少し知っているだけだ。 だからあの地で何があったのか、誰と居たのか、そんなことは全く知らない。 ジャックの相手だったダークシグナーが、誰だったのかさえわからない。 だが、その相手が、ジャックにとって大切な者だったことはわかった。 だから、声をかけずにしばし待つことにした。 クロウの知る『ジャック・アトラス』という男は、何時でも無駄に自信に充ち溢れていて、偉そうで。 そして 立ち止まることを良しとしない男だ。 あの時、空に消えるセイヴァー・スター・ドラゴンをただ見上げていた自分に、隣に居た双子や牛尾が何も言わなかったように。 しばらくの間、ただ待つだけだ。 やがて振り返ったジャックが、また歩き出すのを。 END 京クロ・ジャッカリ お迎え捏造ポエム(笑) クロウたんがジャックのこと迎えに行って そんなやりとりがあったらいいのに と思ったけど 案の定何もなかった;
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