■この部屋(京クロ)■
京クロ
遊星たんとブルーノ ブルーノ、ソファで寝てたみたいだからさ。
「クロウが、そう言ったのか」
遊星が驚いたように言った。 その言葉の意味が、その時はわからなかった。 「遊星は?」 眠そうに眼を擦りながら階段を降りてきたクロウが言った。 「ああ、今少し席を外している」 振り返って答えると、その肩越しにパソコンの画面を覗きこんでくる。 遊星ほど詳しくは無いが、まったくわからない、と言うほどでもないらしい。 「お前ら、結局徹夜したわけ?」 「いろいろ試したりしていたら眠り損なってしまったよ」 「似た者同士かよ」 笑ってみせると、クロウは呆れたように肩を竦めてみせた。 「ま、いいけどさ。あんま無理すんなよ。何か食ったんか?」 「今、其処にあったカップ麺を貰った」 ワゴンに置かれたポットの方を指してそう言う。 クロウは簡潔に、あっそ、と答えた。 「夜はもう少しマシなもん作るから、ちゃんと食えよ。後、寝んなら上に今使ってねぇベッドあっから。一昨日布団干したしすぐ使えるぜ」 「ああ、ありがとう」 「んじゃオレ仕事行ってくっから。遊星にそう言っといてくれ」 「行ってらっしゃい」 背中に声をかけると、クロウは振り返らずに手だけひらひらと振って行った。 その部屋の扉を開けると、微かに日向の匂いがした。 生活感の無い部屋。 誰も今は此処を使っていないのだと知れる。 なのに、綺麗に掃除されていて、使ってはいないけれど確かにこの部屋には主が居るのだとわかる。 今は居ない『誰か』の部屋。 ああ、そうか。 唐突に理解した。 クロウが、そう言ったのか。 クロウが此処を使っていいと言っていたと告げた時の遊星の反応の意味が、ようやくわかった気がする。 此処は『誰か』が帰ってくるための部屋なのだ。 大切な『誰か』が帰って来たときに、「お帰り」と迎えるための部屋。 その『誰か』がいつ帰って来てもすぐ使えるように、窓を開けて空気を入れ替え、掃除をし、布団を干す。 『誰か』を待つ者の想いの詰まった部屋。
京クロ もーホントはよ帰ってこいやリーダー、っつー話でした。 部屋の構成がよくわからんのですが この間クロたんがはしごで降りてきてたし 遊星たんの寝てた部屋はあんま広くないし 2階の台所みたいなトコの上に ああいう個室があるんじゃないかなって。 そんでちゃんと京介の部屋もあって クロたんがいつ帰ってきてもいいように掃除したりしてたら可愛いなって(^−^) 無くてもいいけどね、帰ってきたらクロウたんと寝るし!(笑) 無問題です。
|