■雷(京クロ)■
京クロ
満足組時代
「おー光った光った」
窓の外を眺めてはしゃぐ京介を余所に他の3人はバタバタとしていた。 「遊星、パソコン大丈夫か」 「大丈夫だ」 遊星がジャンクの中から拾ってきて修理した、メインに使っているテレビ兼用パソコンを心配して問う。 「一応電源落としてきた。しかしきちんと雷対策をしないと駄目だな」 「そだな」 洗濯物を抱えてクロウは頷いた。 急な雷雨だったが、何とか濡らさずに済んだ。 ジャックを顎でこき使った結果だ。 使われたジャックは不機嫌に言う。 「このオレをこき使うとは」 「立ってる者はジャックでも使え、っつーんだよ」 「何だそれは。鬼柳も居るではないか」 「あいつ、ジャックより使えねえもん」 クロウの言うとおり、京介は窓辺にへばり付いて楽しそうに稲光を眺めている。 子供かよ、と心の中で突っ込む。 あの様子を見る限り、誰も否定出来ないだろう。 遊星が雷対策用に何か使えるジャンクがないか探してくると言いだして、後にしろと言うジャックと問答になった。 やれやれ、とクロウは息を吐く。 遊星は割と思い立ったらすぐ実行なところがある。 そして頑固だ。 だけど今こんな雷雨の中わざわざ出かけていく必要性は無いと思う。 丁度いいものが上手く見つかるとは限らないし、雨に濡れて風邪でも引いたらそれこそ馬鹿みたいだ。 クロウはジャックと同意見だった。 幼馴染二人に反対されてようやく諦めた遊星が奥の作業場へ引っ込む。 外に出て行くのは諦めたが、此処にあるもので何か出来ないか模索するつもりなのだろう。 ジャックは手伝うつもりなのか、だた遊星と一緒に居たいだけなのか、どちらかわからないがとにかく一緒に付いて行った。 雷と雨の音だけが響く室内で、クロウは洗濯物を片づけにかかる。 男所帯で、すぐ汚れものを溜めこんでしまうせいか、まとめて洗濯すると結構多い。 「おーい、クロウ」 畳んだ服を個別に纏めていると、名を呼ばれた。 「お前もこっち来て見てみろよ、綺麗だぜ」 窓際から京介が呑気に手招きする。 「うっせーよ馬鹿。オレは忙しいんだっつの。てめえも少しは手伝えよ」 言ったところで雷に夢中な京介には届かない。 「そんなん雷やんでからでも畳めるじゃん」 即日実行型の遊星とは間逆のことをさらりと言って、京介は再び手招きした。 無視しようとして失敗する。 「わかった!実は雷怖えーんだろ、クロウ」 「誰がだ!!」 があと吠えて立ちあがってから、挑発に見事に乗せられた、と気がついたが仕方ない。 窓辺に立ち、京介の隣で外を眺める。 「ほら、また光った」 綺麗な、青い光。 その光に浮かぶ整った横顔。 「見てたか、今の」 京介が此方を見て言った。 「見てたよ」 視線を京介から外しながら答える。 それから独り言みたいに続けた。 「お前は雷みたいだな」 「は?雷?何で」 思っても見なかったことを言われた、とばかりにきょとんとした顔で京介がクロウを見る。 クロウはニヤ、と笑って言った。
京クロ 満足組時代 クロたんメンクイ説を強く推している私(笑) だってジャックや遊星たんと一緒に育ったら あれが基本っつーか、標準、ってカンジになると思うんだよ あのくらいの美形でフツー。 ちょっとやそっとの美形じゃハンサムなんて認識しないよ そういえばプラさんも雷系の(自分で雷起せるみたいだしな)迷惑な美形だね(笑)
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