・ときに悪態をつく口
「馬鹿かお前は」
基本的にクロウは口が悪い。
そして自分が一番年下だというのに遠慮もなく馬鹿馬鹿言う。
お前、もう少し年上に対する礼儀とか、覚えた方がいいぞ。
あと其れ、恋人に言う言葉じゃないから。
少しばかり腹が立って、その頬を片手でぐに、と押さえてやる。
むうと尖らせた唇が可愛らしい。
ふがふが言いながらもまだ馬鹿だの阿呆だの言い続けてはいるが。
其れでいいことを思いついた。
五月蠅い口は塞いでしまえばいいんだ。
***
京クロ
13.10.12
好きなところを10こ
white
lie
・落ち着いた話し声
鬼柳も落ち着いたよなあとクロウは言う。
「昔はヒャッハー!とか言ってたのにな」
オレはがくりと項垂れた。
「其れダークシグナーの時だろ…」
謂わば黒歴史じゃねえかよ。
容赦なく傷口を抉ってくる恋人にちょっと泣きそうになる。
「なんだお前アレ恥ずかしいの」
「恥ずかしいのとは違うけど」
出来たら忘れたい、気もする。
だけど忘れちゃいけない事も解ってる。
アレがあって今の自分が居るんだって知ってる。
もしかしたらクロウの方が其れを解っているのかもしれない。
***
京クロ
13.06.15
好きなところを10こ
White
lie
・思い切って触れてみましょう
クロウは猫みたいだ。
そう言ったらジャックは「犬だろう」と言った。
うん、多分お前らの前では可愛い子犬なんだろうさ。
でもオレに対しては違う。
撫でて欲しい時は寄ってくるけど、そうでないときにうっかり撫でたりしようものなら爪を立てられる。
その辺のトコの違いがまだよく解らない。
もっと長く付き合って、ほんの些細な仕草の差なんかでそういうのが解るようになったらいいのにな。
そうぼやいたら遊星は「お前が疾しいことを考えてるかそうでないか、クロウは解ってるんじゃないか?」と言った。
結構失礼な奴だ。
***
京クロ
13.05.11
恋の必勝法
corona
・泣き落としもいいでしょう
『…実はクロウと喧嘩しちまって』
画面の向こうで鬼柳さんが言う。
遊星に連絡取りたかったみたいだけど、あいにく不在で、うっかりボクが通信を受けてしまった。
遊星もすぐ帰ってくると思ったから世間話も兼ねて、満足街から帰って来た後クロウの機嫌が悪くて、って言ったら鬼柳さんがそう言った。
成程。
いつもはそっちから帰ってくるととっても機嫌がいいんだよ。
「あのね、そういう時、クロウには泣き落としが結構効くんだよ」
『泣き落とし?』
「喧嘩した時に、ジャックみたいに開き直って威張るとクロウもまたキィってなっちゃうじゃない」
『ああ、うん』
其処ら辺は良く解ってるみたいで、神妙な顔で頷く。
「だから如何にも反省してますってカンジでしょんぼり項垂れて、涙浮かべると更にいいし、」
「更にいいし、なんだって?」
後ろから聞こえた声にボクはぎくりと固まった。
「ブルーノ〜〜ちょーっと詳しく話を聞こうか」
しまった、此れじゃ泣き落としは逆効果かも。
***
京クロと大好きブルーノちゃん
13.04.17
恋の必勝法
corona
・たまには色仕掛けも必要です
食料品を買いだしに行った帰り、雨に降られてしまった。
クロウと一緒にその辺の廃墟に潜り込む。
アジトまでもう少しだったのに、すっかり濡れてしまった。
水の滴る髪の毛をかきあげる。
クロウが此方をじっと見ていた。
「どした?クロウ」
「鬼柳ってさー黙ってりゃイケメンだよなあ」
「…喋ったってイケメンだろ」
バチン!と音がしそうなほど馬鹿みたいにカッコ付けてウインクしてやったが、クロウは言った。
「いや残念なカンジになる」
「なんでだよ!」
ひでえクロウ!
大袈裟に騒いでクロウの首に腕を回す。
クロウは笑った。
「でもその方がお前らしくて、」
其処でクロウは言葉を途切れさせた。
「…クロウ?」
先を促して見たが「何でもない!」と怒鳴られてしまった。
耳が赤い、と気が付いたのは腕の中から逃げられてからだ。
***
京クロ
13.02.16
恋の必勝法
corona