■邪魔しちゃいけない(京クロ)■ 現ぱろ・京クロ駄目社会人京介×保育士クロウたん 引っ越し後、ボマさんの妹の誕生日会に一緒に参加。 今までのまとめ >見えるけど見えないもの
「来週の土曜なんだが、何か予定があるか?」
仕事が終わって、帰り支度をしているとボマーに声をかけられた。 クロウは壁に貼られた今月のシフト表を見上げる。 「え、お前休みだろ?」 クロウは出勤日だ。 休みを代わって欲しい、という話かと思ってそう聞くと、ボマーは首を振った。 「妹の誕生日会をやるんだ。友達を呼んで。仕事終わってから少しでいいから顔を出して貰えないか?妹もクロウに会いたがっている」 「誕生日か」 此処の所遊びに行っていないし、それはもちろん祝ってやりたい。 しかし、ウチには図体のでかい子供が居るのだ。 クロウも京介も週休二日だが、土日が休みの京介と違ってクロウは平日が休みのことが多い。 土日も預かる子供が何人か居るからだ。 自分だけが休みの土曜日、それでなくてもクロウが不在なことが不満で仕方ないのに、さらに寄り道して帰りが遅くなるなどと言ったら、あの馬鹿が不貞腐れるに決まっている。 返事をし辛そうに言い淀むクロウにボマーは言った。 「同居人の鬼柳くん・・だったよな。彼も一緒に連れてくればいい」 にこりと笑って付け加える。 「外面は良さそうだし、別に暴れたりしないだろう?」 クロウは、うっと詰まった。 確かに外面はいい。 当たってるけど。 ボマーも割と言う方だ。 そうして問題の土曜、こうして一緒にボマーの妹の誕生会に参加しているわけなのだが、どう見てもものすごく詰まらなそうだ。 外面は良い、とボマーが見抜いた通り、ボマーの弟妹やその友人たちと、優しいお兄さん装って愛想良く対応しているけれど、アレは駄目だ。 基本的に興味のない相手には外側だけでしか対応しない奴なのだ。 奴をよく知らない相手から見たらわからないだろうけれど。 でも、ボマーにはもうばれちゃってるよなぁ、とクロウは思った。 早いところ引き揚げた方がよさそうだ。 クロウも子供たちの相手をしながら、引き揚げるタイミングを計っていると、唐突に京介の機嫌が良くなった。 なんだ、あれ。 まあ機嫌が良くなったのならそれに越したことはないが、どうにもその変貌ぶりが気になる。 突然すぎる。 何かあったに違いない。 子供たちがゲームに夢中になっている間に、クロウはこそっと聞いてみた。 「何なの、お前。急に機嫌良くなったじゃん」 「ああ」 京介はにこやかに笑って答えた。 「ボマーの妹さんに『お兄ちゃんがクロウ兄ちゃんの旦那さんなの』って聞かれた」 「なっ!!!!」 大きな声を出しそうになって慌てて堪える。 何だ、それ。 誰が旦那だ。 ちら、と子供を見るとこちらの様子に気がついた風はない。 「・・・なんだよそれえ!?」 声を顰めながら詰め寄ると、京介はしれっと言った。 「『クロウ兄ちゃんが最近遊びに来てくれないのは、新婚さんだから仕方ないんだ、ってボマー兄ちゃんが言ってた』って」 「っ・・!!!!」 「ボマー!!!!」 今度は堪え切れず、クロウは怒鳴った。 END 現ぱろ 同居始めてから、っつーことで。 ボマさんは最近クロウが遊びに来てくれないのに不満を訴える弟妹に 新婚さんだから邪魔しちゃいけないんだよ、という説明をしたらしい(笑) 間違っちゃいない(笑) ボマさんは同居人が恋人だってちゃんとわかってる。 つかさっさと引っ越しする話書けってハナシですよね(^^ゞ すみません。 コネタで書いてた奴なんですけども 気に入ったと言ってくれる方が居たのでちゃんと書いてみました。 コネタのほうで気にった話があったら こそっと教えて頂けると嬉しいっす。
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