■ぷらんつろぐ■

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「それでお前のチビスケは何を不貞腐れているのだ」
「わかんねー・・途中まではご機嫌だったんだよ」
今日は仕事もひと段落したから、クロウと遊星を連れて公園まで散歩に出かけた。
クロウは外が大好きだから大喜びだった。
途中で大きな犬に会って、撫でさせて貰った。
其処まではホント機嫌が良かったんだよな。
遊星も犬が気に入ったみたいで、ジャックに抱きかかえられた状態で犬がいかに大きくてふわふわで優しかったか、一生懸命語っていた。
遊星はクロウよりも無口だけど、ジャックに対しては結構喋る。
オレも毎日一緒に居るけど意思表示はたいてい首を振ったりじっと見つめてきたり、だ。
その辺が自分のプランツか、そうでないかって違いだろう。
さて、ウチのクロウは何が気に入らなくってあんなに頬っぺた膨らませてるんだろう。
可愛いけど。
「いぬの、かいぬしと、きりゅうがなかよくしてた」
「成程」
遊星の報告にジャックが笑った。

「一丁前に妬いているというわけか」

えっと、そうなのか?
「クロウ、もうほんとお前可愛いな!」
ぎゅうっと抱きしめたら、口を尖らしたクロウはオレのことぺちって叩いた。
妬かなくたってオレはクロウが一番好きだよ。

***
ショタクロたんはきりゅう大好き

11.04.22


「わんわん!」
「ちょ、いきなり飛びついたらだめだって言ってるだろが!クロウ!!」
オレは遊星を抱えてクロウを追いかけた。
オレらと一緒で散歩中だったらしい白い大きな犬は、子供に飛びつかれて吃驚したようだが、それでも吠えたりしなかった。
よかった、大人しい犬で。
クロウは犬にくっついて嬉しそうだ。
あのな。
「だからいきなり飛びだすなっていつも言ってるだろ」
クロウは小さな子供と一緒だ。
目を離すとすぐに自分の興味のあるものへと走って行ってしまう。
下手したら噛まれたりするかもしれないってのに、まったく。
「スイマセン」
オレは飼い主らしい女の子に頭を下げた。
「いえ、大丈夫ですよ。大人しいコですし」
にこりと笑ってそう返してくれる赤毛の子はなかなか美人だ。
「ほら、クロウ。もう行くぞ」
「やあ!」
犬が気に入ったらしいクロウはなかなか離れない。
飼い主さんが言った。
「もっと優しく撫でてあげてね。そっちの子も良かったら撫でてあげて?」
遊星も犬に興味を示したので、下ろしてやる。
可愛がられて大事にされているらしい白い犬は、手入れがいいのか、手触りがいいらしい。
「スイマセン」
「いいえ。お子さん、ですか?」
子供にしてはオレが若いと思ったのだろう。
「え、いや子供ではないんですが」

クロウはオレの子供じゃない。
オレの、人形だ。
でもただの人形だなんて思えない。
人形だけど、とても大事で。
だけど別にペットみたいに大事にしたいわけじゃない。

オレは、クロウを本当はどう思ってるんだろう。
どうしたいんだろう。

***
白いでっかいわんこに纏わりつくショタクロ
考えるだけで可愛いと思って。

11.04.21

 


 

「きりゅう」
「ん?なんだ箱欲しいのか?」
クロウが大きく頷いたので、クロウと遊星用のおやつ・砂糖菓子が入っていた箱の中を拭いて渡してやった。
嬉しそうにクロウはその箱に何やら詰め始める。
とかげのしっぽ、青いビー玉、ペットボトルのふた、布の切れ端、公園に行ったときに拾った丸い石。
オレからしてみれば、捨てろよ、と言いたくなるような代物だが、クロウにとっては大切な宝物らしい。
大人にとってはくすんで見えるガラクタでも、クロウにとってはきらきら輝く宝石なんだろう。
オレも昔はそんな宝物を持っていた筈だった。
捨てろという大人たちに抗議したものだった。
だけど、自分が大人になって捨ててしまった。
クロウはきっと捨てない。
ずっと大事に持っている。
だって

クロウはずっと子供のままだから。

その事実が何だかオレの胸を締め付ける。

***
懲りずにぷらんつぱろ(^^ゞ
つか京介×ショタクロが書きたいだけという・・・

取り敢えず尻尾は捨てろ(笑)

11.01.18

 


 

 

「きりゅう!」
クロウが指さした床の上に何か動くもの。
「うわなんだこれ、トカゲ?」
いや家の中に居るからヤモリかもしれない。
その違いが良くわからないでいるうちに、クロウはそのトカゲをパッと捕まえた。
「ちょ、クロウおま、良く掴めるな」
相手も結構素早いっつーのに。
ウチの可愛いクロウは、人間の子供で言うならまさにやんちゃ盛りってカンジだ。
子育てしてる気分ではある。
が、時々、何やらヤマシイ気持ちも抱いていることは、まだ気が付かない振りをしていたい。
尻尾を掴まれたトカゲはぶちり、と尻尾を切り落として逃げて行った。
手に残った尻尾に吃驚していたクロウがみるみる涙目になる。
どうやら強く握ったために自分のせいで尻尾が切れてしまったと思ったらしい。
「あー違うってクロウ、大丈夫大丈夫。トカゲはそうやって逃げるものなんだよ。ほら」
抱き上げて、壁を這って逃げるトカゲを見せてやるとようやく納得したようだ。

「つかお前、その尻尾離しなさいっての」

***
ぷらんつぱろ・おまけ。
ショタクロたんやんちゃ盛り。
しっぽ、あとで遊星たんに見せに行きそう。ネコか(笑)

11.01.05

 


 

モデルの仕事以外に、俳優としての仕事も入るようになってきた。
今回は一週間ほど撮影にかかるようだ。
遊星は元気でやっているだろうか。
夜空を見上げながら、ルームシェアしている友人に託してきた自分の大切な観用少年のことを思う。
宿泊しているホテルに戻って携帯を見ると何件かの着信と、メールが一通。
京介からだった。
『何時でもいいから電話くれ』
遊星に何かあったのかと慌てて電話する。
すぐに京介が出た。
『ジャック、よかった』
「どうした、遊星に何かあったのか」
『いや、オレの言うことちゃんと聞いてくれるし、元気なんだけどさ。ちょっとツヤが無くなってきたっつーか・・』
玄関先でいつまでもジャックが帰ってくるのを待っているのだという。
寝かしつけてもいつの間にかまた玄関の前に居るのだそうだ。
「代わってくれ」
『・・・ジャック』
ややあって聞こえてきた遊星の声にジャックは笑った。
京介のクロウよりも、遊星は喋らない無口な観用少年だと思っていたが、そうではなかったようだ。
「お前は離れていた方がよほどお喋りだな。オレに会いたい会いたいと言っているのが聞こえるぞ」
自分を呼ぶその声に、全部詰まっている。
『ジャック』
「あと2日待て。なるべく急いで帰る」
携帯の向こうで遊星が笑ったのがわかった。

 

11.01.01

 


 

 

 

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