何でひな祭りは休みじゃないの(表レベ)
「何でひな祭りはお休みじゃないのかしら!」
杏子のところで雛人形を見せてもらったのだ、と語るレベッカが憤慨したようにそう言った。
五月五日が休みな事に対しての不満らしい。
「不公平よ。女の子のお祭りも休みにすべきだわ」
「五月五日だって子供の日、だから別に男のお祭りってわけでもないよ」
「でも『端午の節句』と言うんでしょ?」
何とか宥めようと柔らかく言葉を綴ってはみるが、あっさりと切り替えされた。
彼女は、賢い。
日本語だってぺらぺらだし、遊戯よりもずっと年下ながら飛び級で大学へ通う身だ。
そのレベッカが、いったい自分の何処を気に入って好きだと言ってくれるのか。
遊戯にはわからない。
「・・ダーリン、この葉っぱは剥いていいの?」
母親が出してくれた桜餅を見てレベッカが聞いた。
アメリカ人の彼女に教えてあげられることがあることに遊戯は少し安堵する。
「コレは食べられるんだよ。ボクはあんまり好きじゃないから剥いちゃうけど」
遊戯がそう言うとレベッカはにこ、と笑って言った。
「じゃあ私も剥いて食べるわ」
自分の信じたとおりに行動して、話して。
そのくせこちらと一緒にしたがったりして。
女の子って本当によくわからない。
そのパワーには圧倒されっぱなしだ。
「女性が男性に負けていてはいけないと思うわ」
話題を元に戻そうとするレベッカに遊戯は言った。
「男はいつだって」
「女の子ってすごいなぁって思ってるよ」
女の子には、敵わない。
END
レベッカ大好きです。
私の大好きな遊戯ちゃんの良い所を
私と同じように好きだと言ってくれるレベッカが大好きです。
2007.03.31
■十二ヶ月を巡るお題■
宿花(閉鎖されました)