城表
ただの甘々。ちょっとおセンチ
ただの甘々。ちょっとおセンチ
遊戯の家に行く途中で寄ったコンビニで、ふとそれが目に止まった。
なんだかとても懐かしい。
こんな季節は、特に。
今日は遊戯の家でM&Wをやる約束になっていた。
遊戯のじーさんともすっかり顔なじみだから、すでに客あつかいはされていない感じだ。
すっかりほっとかれている。
「なにこれ、城之内くん」
袋をガサガサ言わせていた遊戯がそれを手にとった。
「お酒〜?」
「梅酒だよ」
梅酒なんて酒の内に入らない、と城之内は思っているのだが遊戯はいまいち納得していないようだ。
まったく妙なトコ真面目なんだからなー。A型だろうか。
「梅酒はカラダにいいんだぜ」
「未成年は飲酒禁止だよ、城之内くん」
くすくす笑いながら遊戯が言った。
梅酒ならぼくも飲んだことあるから同罪だねっ。
いたずらっぽい笑顔で付け加える。
「遊戯んち、梅酒作るのか?」
「前、作ったことあるよ」
散らかったカードをまとめながら遊戯が答えた。
「ふうん」
家でも昔はおふくろが作っていた。まだ家族4人で暮らしていた頃。
静香と二人でおふくろの手伝いをした。
懐かしい、思い出。
「ね、もう一回やる?」
「んー・・・」
自分のデッキを用意しながら聞く遊戯に生返事を返しながら、梅酒を開けた。
「・・・おいしい?」
「飲んでみるか?」
興味津々といった風な遊戯に聞き返してやる。
なにかワルイコト考えついたときの顔で。
遊戯が頷いたのを確認してから、梅酒を口に含む。
そしてそのまま遊戯に口付けた。
「・・んっ・・」
コクンと遊戯ののどがなった。
「うまい?」
「ん・・・」
顔を赤くして俯いてしまった遊戯を可愛いなぁ、なんて思いながら今の幸せを噛みしめて見たりして。
なんだかとても懐かしい。
こんな季節は、特に。
今日は遊戯の家でM&Wをやる約束になっていた。
遊戯のじーさんともすっかり顔なじみだから、すでに客あつかいはされていない感じだ。
すっかりほっとかれている。
「なにこれ、城之内くん」
袋をガサガサ言わせていた遊戯がそれを手にとった。
「お酒〜?」
「梅酒だよ」
梅酒なんて酒の内に入らない、と城之内は思っているのだが遊戯はいまいち納得していないようだ。
まったく妙なトコ真面目なんだからなー。A型だろうか。
「梅酒はカラダにいいんだぜ」
「未成年は飲酒禁止だよ、城之内くん」
くすくす笑いながら遊戯が言った。
梅酒ならぼくも飲んだことあるから同罪だねっ。
いたずらっぽい笑顔で付け加える。
「遊戯んち、梅酒作るのか?」
「前、作ったことあるよ」
散らかったカードをまとめながら遊戯が答えた。
「ふうん」
家でも昔はおふくろが作っていた。まだ家族4人で暮らしていた頃。
静香と二人でおふくろの手伝いをした。
懐かしい、思い出。
「ね、もう一回やる?」
「んー・・・」
自分のデッキを用意しながら聞く遊戯に生返事を返しながら、梅酒を開けた。
「・・・おいしい?」
「飲んでみるか?」
興味津々といった風な遊戯に聞き返してやる。
なにかワルイコト考えついたときの顔で。
遊戯が頷いたのを確認してから、梅酒を口に含む。
そしてそのまま遊戯に口付けた。
「・・んっ・・」
コクンと遊戯ののどがなった。
「うまい?」
「ん・・・」
顔を赤くして俯いてしまった遊戯を可愛いなぁ、なんて思いながら今の幸せを噛みしめて見たりして。
あのままだったら多分遊戯とは会えなかった。
今の自分もいなかった。
それでもこの季節になればあの頃のことを思い出してしまうのだろうけど。
END
2000.12.10