■クラッシャーメイド遊戯1(闇表・海表)■

クラッシャーメイド遊戯
遊戯ちゃんと闇様が社長のうちでメイドのバイト。
女装ですので注意。










穏やかな日曜日、遊戯はある人から呼び出しを受けて指定されたホテルへとやってきました。
童実野町でも大きなホテルです。
遊戯がホテルの前に立ったとたん、空が曇り風が吹き始めました。
嵐の予感です。
帰りたい気分になりながら遊戯はホテルの扉を潜りました。
「なんか嫌な感じがする〜」
珍しくごねる相棒を<遊戯>が宥めました。
『まあとりあえず行ってみようぜ。・・・いざとなったら罰ゲームだ』
物騒なことを言い出した<もう一人のボク>を今度は遊戯が窘めました。
「やめてよね〜そういうことするの」
傍からみれば独り言な遊戯に近づく者はありません。
ある人物を除いては。
「よく来てくれました、遊戯。私にはこの未来が見えていました」
「はあ・・・」
思わず遊戯は気の抜けた返事を返してしまいました。
長期日本滞在中で住居代わりにしているこのホテルの自室からわざわざ迎えに降りてきてくれたのはいいのですが呼び出しておいてこの態度は何なんでしょうか。
さすが墓守一族、侮れません。
遊戯の前に現れたその女性の名はイシズ・イシュタール。
千年アイテムのひとつ、千年タウクの所持者です。
『何の用だ、イシズ』
「こちらでは何ですから私の部屋へ」
<遊戯>は今実体化していませんからもちろんその声がイシズに届くはずがありません。
が、微妙なタイミングで返答されて先のイシズへの印象をさらに強固なものにしてしまう遊戯たちでした。

「・・・・・」
『・・・・・』
イシズが使っている部屋に一歩入った遊戯は言葉を失いました。
なんといえばいいのでしょうか。
これはもはやホテルの一室とはとても思えない領域です。
“怪しげな占いの部屋”と呼ぶのが一番相応しい感じでした。
室内は薄暗く、窓には黒いカーテンが引かれています。
机の上には大きな水晶球。
そして占い、と書かれた和紙の貼ってある明かり。よく道端で占いをしている人が机の上に立てている、アレです。
西洋も東洋も入り混じりのなにやら激しくカン違いがある部屋と化しています。
長期滞在とはいえここまでしてもいいものなのでしょうか。
「コレじゃ敷金とか戻ってきそうもないね」
『・・・違うんじゃないか?』
遊戯の論点のずれたつぶやきにちょっと間を置いて<遊戯>が答えました。
 

 





ギャグですので。

2003.01.30

 

 

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