■クラッシャーメイド遊戯2(闇表・海表)■

クラッシャーメイド遊戯
遊戯ちゃんと闇様が社長のうちでメイドのバイト。
女装ですので注意。










「さてわざわざ来ていただいたのにはわけがあります」
テーブルの向こう、水晶球の前に座りイシズが言いました。
『訳もなく呼び出されてたまるか』
<遊戯>が思わず毒づきましたがもちろんイシズ姉さんには届きません。
<遊戯>は今実体化していませんから。
でも聞こえていて流したに違いない、と遊戯も<遊戯>も思いました。
「実は」
ここでイシズは言葉を切り、遊戯の瞳を覗き込みました。
イシズの瞳は不思議な色を宿していて何を言われるのかと遊戯は緊張から身構えます。
「あなた方にメイドとして働いて欲しいのです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
かなり長い沈黙の後遊戯はようやく言葉を発することが出来ました。
間抜けな声だ、と自分でも思いましたが。
訊き返したものの、遊戯の頭はイシズのセリフの意味を理解できていませんでした。
聞き間違いかエジプトの人であるイシズ姉さんが何か言葉を間違えて覚えてしまったのだと思ったのです。
「海馬瀬人のところで働いてもらいたいのです」
イシズはもう一度言いました。
「メイドとして」
「メイド?!」
どうやら聞き間違いではなかったようです。
「なんでメイドなの?!!」
『なんで海馬のトコなんかで!!』
遊戯と<遊戯>は同時に叫びました。
もっとも実際には遊戯の声だけが室内に響いたのですが。
そして微妙に問題にしている点が違いました。
「瀬人の家でメイドの欠員が出たからです」
イシズはさらりと答えました。
もっと重要なことはイシズが「あなた方」と複数形で遊戯を呼んだことなのですが、この時点ではそのことに遊戯も<遊戯>も気がついていませんでした。






2003.02.02

 

 

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