小姑様シリーズ・城×表
クリスマスの話
小姑闇様シリーズとは
遊戯ちゃんを溺愛してる闇様が
大事な相棒を守るため邪な心を持って近づいてくる輩を撃退する話(ちょっとウソ・笑)です。
遊戯ちゃん逆ハーレム状態。でも無自覚。
クリスマスの話
小姑闇様シリーズとは
遊戯ちゃんを溺愛してる闇様が
大事な相棒を守るため邪な心を持って近づいてくる輩を撃退する話(ちょっとウソ・笑)です。
遊戯ちゃん逆ハーレム状態。でも無自覚。
「見て見て、城之内くん。ケーキ貰っちゃったよ!」
ケーキの箱を持ってはしゃぐ遊戯はなんと言うか高校生にはちょっと見えない感じだ。
つまりはっきり言ってしまえば・・・可愛い。
そんなことをチラっとでも言おうものならたちまちへそを曲げてしまうのがわかっているので、オレはにやけてしまう口元を右手で隠しながらもっともらしいことを言った。
「そんな振り回すとケーキがぐしゃぐしゃになっちまうぞ、遊戯」
「あ、そうか」
慌てて遊戯は箱を抱え直す。
オレは甘いものを食べないわけじゃないがそれほど好きではない。
だからよくわからないが遊戯は甘いものが好きだから嬉しそうだ。
・・・売れ残ったクリスマスケーキなんか貰ってそんなに嬉しいもんかねぇ?
しかし大事そうに箱を抱えて笑う遊戯はやはり可愛いと思う。
そんな遊戯をこうやってクリスマスに見ていられるなんてオレは結構幸せ者かもしれない。
オレと遊戯は今日バイトだった。
しかもクリスマスケーキを売るという、クリスマス時期にもっとも侘しいバイト!!
去年も実はやったんだ、オレは。
そして二度とやるまい、と心に誓った。
考えても見ろよ。
クリスマスで浮かれる町を見ながらの仕事だぜ。
子供のためのクリスマスプレゼントを抱えたオヤジだの、彼氏と二人きりのクリスマスなの、なんて言うお姉ちゃんだのが相手だ。
そりゃ空しくもなるっての。
絶対に引き受けないつもりだったのにやりたくないってのはやっぱり他の奴も同じ思いだったらしい。
バイトがいないので今年もやってもらえないか、という話が回ってきた。
よっぽど人手がないんだろう、オレの下校を待ち伏せまでしてきたんだ。
オレは意外に義理堅い方だから、そこまでして頼まれちゃ仕方がない。
渋々ではあるがやることにした。
「ボクも!」
その時、一緒にいた遊戯が自分もやると立候補したわけだ。
そしてオレと遊戯は23〜25とケーキを売るバイトをしたわけだ。
遊戯は老若男女すべての層にわりかし受けがいいのでケーキ販売に大いに貢献した。
中には「こんなに小さいのに苦労してるのねぇ」なんて感想を漏らすばあさんとかもいた。
多分遊戯、小学生くらいに思われてたな。
まあとにかくクリスマスケーキが売れるのはだいたい24日だから最終日の今日は楽だった。
そしてバイト代と売れ残ったケーキをゲットしたわけだ。
「ね、城之内くん、ウチ寄ってくでしょ?一緒にケーキ食べようよ!」
「・・・いいのか?」
「もちろん!」
何で遊戯はバイトやる気になったんだろうなぁ。
すっげぇ寂しいバイトだったって話、前にしたはずだけど。
・・・だから、かな。
遊戯は人の話をちゃんと覚えてる方だからな。
オレのために一緒にやってくれた?
それとも
オレと一緒にいたかったから、とか。
自分に都合のいいことばかり考えてしまう。
「わあやっぱりつぶれちゃってるよケーキ〜」
部屋について箱を開けた遊戯が騒いだ。
ケーキはかなり元の形とは違う感じになってる。
「遊戯がぶんぶん振り回すからだろ〜」
「え〜そんなに振り回してないってば!」
言いながら遊戯は下から皿とナイフを持ってきた。
オレにナイフを渡すので切ってやる羽目になる。
「城之内くん、イチゴ!」
皿を並べながら遊戯が言った。
「イチゴ?」
見るとイチゴがひとつ箱の中に転がっている。
崩れた拍子に落っこちたらしい。
「あ〜ん」
・・・え〜と?
口を開けて待っている遊戯はやっぱり可愛い。
じゃ、なくて。
オレは遊戯とイチゴを交互に見た。
つまりこのイチゴを口に入れろ、ってわけだな?
「ほら」
「ん・・」
イチゴを頬張った遊戯は嬉しそうだったがオレはちょっとそれどころではなかった。
手が、触れたから。
遊戯の唇に。
オレがこんなにドキドキしてるってゆーのに当の本人は「おいしい〜!」なんてイチゴに夢中だ。
ああもう!
どうしてそんな鈍いかな、遊戯は!!
少しは気がついてくれたってよさそうなもんだ。
オレはオレの勝手な言い分を心の中で言ってみる。
やっぱりはっきり言わなくちゃわからないのか?
オレハオマエガスキダ。
「・・遊戯」
「ん、なに?・・・ごめん城之内くんもイチゴ食べたかったの?」
「・・いやそうじゃなくて」
遊戯はオレの様子に真面目な話かと居住まいを正す。
「・・・あのな、オレは・・・」
遊戯の肩を掴み、今まさに告白しようとした、
その時。
「遊戯〜!来たわよ!」
突然部屋のドアが開いて杏子が入ってきた。
なんてタイミングで来るんだよっ!
オレは慌てて遊戯から離れる。
「ああ遅かったな」
・・・遅かったな、ってなんでお前なんだよ〜!
いつの間に変わったのやら遊戯は<遊戯>になっていた。
杏子の後ろには獏良や本田といったいつものメンバーの他に御伽まで交ざっている。
「お前が呼んだのか、<遊戯>」
<遊戯>はにっと笑って答えなかった。
ああはいはい、ふたりっきりだと大事な相棒がアブナイからな。
でも告白くらいしとくべきだったか・・・。
それでもみんなに囲まれて嬉しそうな遊戯はやっぱり可愛いから、クリスマスの夜にこの笑顔が拝めて幸せかもしれないと思うのだ。
Happy merry Xmas
相棒に近づく輩に容赦ない闇様ですが
それでも城之内くんには甘いと思うんだ。
多少は(笑)
ケーキの箱を持ってはしゃぐ遊戯はなんと言うか高校生にはちょっと見えない感じだ。
つまりはっきり言ってしまえば・・・可愛い。
そんなことをチラっとでも言おうものならたちまちへそを曲げてしまうのがわかっているので、オレはにやけてしまう口元を右手で隠しながらもっともらしいことを言った。
「そんな振り回すとケーキがぐしゃぐしゃになっちまうぞ、遊戯」
「あ、そうか」
慌てて遊戯は箱を抱え直す。
オレは甘いものを食べないわけじゃないがそれほど好きではない。
だからよくわからないが遊戯は甘いものが好きだから嬉しそうだ。
・・・売れ残ったクリスマスケーキなんか貰ってそんなに嬉しいもんかねぇ?
しかし大事そうに箱を抱えて笑う遊戯はやはり可愛いと思う。
そんな遊戯をこうやってクリスマスに見ていられるなんてオレは結構幸せ者かもしれない。
オレと遊戯は今日バイトだった。
しかもクリスマスケーキを売るという、クリスマス時期にもっとも侘しいバイト!!
去年も実はやったんだ、オレは。
そして二度とやるまい、と心に誓った。
考えても見ろよ。
クリスマスで浮かれる町を見ながらの仕事だぜ。
子供のためのクリスマスプレゼントを抱えたオヤジだの、彼氏と二人きりのクリスマスなの、なんて言うお姉ちゃんだのが相手だ。
そりゃ空しくもなるっての。
絶対に引き受けないつもりだったのにやりたくないってのはやっぱり他の奴も同じ思いだったらしい。
バイトがいないので今年もやってもらえないか、という話が回ってきた。
よっぽど人手がないんだろう、オレの下校を待ち伏せまでしてきたんだ。
オレは意外に義理堅い方だから、そこまでして頼まれちゃ仕方がない。
渋々ではあるがやることにした。
「ボクも!」
その時、一緒にいた遊戯が自分もやると立候補したわけだ。
そしてオレと遊戯は23〜25とケーキを売るバイトをしたわけだ。
遊戯は老若男女すべての層にわりかし受けがいいのでケーキ販売に大いに貢献した。
中には「こんなに小さいのに苦労してるのねぇ」なんて感想を漏らすばあさんとかもいた。
多分遊戯、小学生くらいに思われてたな。
まあとにかくクリスマスケーキが売れるのはだいたい24日だから最終日の今日は楽だった。
そしてバイト代と売れ残ったケーキをゲットしたわけだ。
「ね、城之内くん、ウチ寄ってくでしょ?一緒にケーキ食べようよ!」
「・・・いいのか?」
「もちろん!」
何で遊戯はバイトやる気になったんだろうなぁ。
すっげぇ寂しいバイトだったって話、前にしたはずだけど。
・・・だから、かな。
遊戯は人の話をちゃんと覚えてる方だからな。
オレのために一緒にやってくれた?
それとも
オレと一緒にいたかったから、とか。
自分に都合のいいことばかり考えてしまう。
「わあやっぱりつぶれちゃってるよケーキ〜」
部屋について箱を開けた遊戯が騒いだ。
ケーキはかなり元の形とは違う感じになってる。
「遊戯がぶんぶん振り回すからだろ〜」
「え〜そんなに振り回してないってば!」
言いながら遊戯は下から皿とナイフを持ってきた。
オレにナイフを渡すので切ってやる羽目になる。
「城之内くん、イチゴ!」
皿を並べながら遊戯が言った。
「イチゴ?」
見るとイチゴがひとつ箱の中に転がっている。
崩れた拍子に落っこちたらしい。
「あ〜ん」
・・・え〜と?
口を開けて待っている遊戯はやっぱり可愛い。
じゃ、なくて。
オレは遊戯とイチゴを交互に見た。
つまりこのイチゴを口に入れろ、ってわけだな?
「ほら」
「ん・・」
イチゴを頬張った遊戯は嬉しそうだったがオレはちょっとそれどころではなかった。
手が、触れたから。
遊戯の唇に。
オレがこんなにドキドキしてるってゆーのに当の本人は「おいしい〜!」なんてイチゴに夢中だ。
ああもう!
どうしてそんな鈍いかな、遊戯は!!
少しは気がついてくれたってよさそうなもんだ。
オレはオレの勝手な言い分を心の中で言ってみる。
やっぱりはっきり言わなくちゃわからないのか?
オレハオマエガスキダ。
「・・遊戯」
「ん、なに?・・・ごめん城之内くんもイチゴ食べたかったの?」
「・・いやそうじゃなくて」
遊戯はオレの様子に真面目な話かと居住まいを正す。
「・・・あのな、オレは・・・」
遊戯の肩を掴み、今まさに告白しようとした、
その時。
「遊戯〜!来たわよ!」
突然部屋のドアが開いて杏子が入ってきた。
なんてタイミングで来るんだよっ!
オレは慌てて遊戯から離れる。
「ああ遅かったな」
・・・遅かったな、ってなんでお前なんだよ〜!
いつの間に変わったのやら遊戯は<遊戯>になっていた。
杏子の後ろには獏良や本田といったいつものメンバーの他に御伽まで交ざっている。
「お前が呼んだのか、<遊戯>」
<遊戯>はにっと笑って答えなかった。
ああはいはい、ふたりっきりだと大事な相棒がアブナイからな。
でも告白くらいしとくべきだったか・・・。
それでもみんなに囲まれて嬉しそうな遊戯はやっぱり可愛いから、クリスマスの夜にこの笑顔が拝めて幸せかもしれないと思うのだ。
Happy merry Xmas
相棒に近づく輩に容赦ない闇様ですが
それでも城之内くんには甘いと思うんだ。
多少は(笑)
2000.12.25