小姑様シリーズ・城×表
小姑闇様シリーズとは
遊戯ちゃんを溺愛してる闇様が
大事な相棒を守るため邪な心を持って近づいてくる輩を撃退する話(ちょっとウソ・笑)です。
遊戯ちゃん逆ハーレム状態。でも無自覚。
小姑闇様シリーズとは
遊戯ちゃんを溺愛してる闇様が
大事な相棒を守るため邪な心を持って近づいてくる輩を撃退する話(ちょっとウソ・笑)です。
遊戯ちゃん逆ハーレム状態。でも無自覚。
「オレが王様〜!」
はしゃぐ御伽を横目で見ながらオレは小さくため息をついた。
なんで正月早々王様ゲームなんかしなくちゃなんないんだ?
しかも遊戯の部屋で。
・・・まあそれに関しちゃ別にオレに文句はないんだが。
その他についてはかなり不満のある年明けとなった。
「あけましておめでとう〜!城之内くん!」
「おめでとう、遊戯」
いきなり玄関先に現れたオレを遊戯は満面の笑みで迎えてくれた。
これだよ、これ!
やっぱこれを見ないとな。
「遊戯、初詣に行かねぇか?」
さりげなく、を心がけつつオレは遊戯を誘ってみた。
「行く!」
聞けばじいさんも親も出かけてしまったんだそうだ。
お年玉は貰ったからいいんだけどさ、などと言いつつ遊戯はかなり退屈していたらしい。
いい所に来たぜ。
新年からいきなり遊戯とデート出来そうな感触にオレが心の中でガッツポーズを作った時、遊戯が言った。
「ねえ、みんなも誘おうよ」
天国から地獄に突き落とされた気分、ってのはこういうことなんだろうなぁ。
しかし、みんなで行った方が楽しいでしょ?と言われればオレに返す言葉はない。
「だめ?」
その上、こんな風に上目使いに聞かれたら嫌だなんて言える訳もなかった。
そして初詣に行った帰りにみんなで遊戯のウチに上がりこんだわけなんだが。
「なんでこいつ酔っ払ってんだよ」
そもそもなんで御伽がこの場にいやがるんだ。
・・・まあ遊戯が誘ったからなんだが、それも気に入らない。
「神社でお神酒飲んでたよ」
獏良がさらりと言う。
「止めろよ」
という本田のつっこみにオレは大きく頷いた。
一応高校生なんだし、甘酒くらいにしとけよな。
オレはそうしたぞ。
遊戯もオレと一緒に飲んだんだが、こっちも少し酔ってるみたいでほんのりと頬を染めている。
ピンク色でぽやんとしてる遊戯はいつもにも増して可愛い。
だから遊戯はいいんだが。
王様ゲームなんか始めた向こうの酔っ払いは鬱陶しい限りだ。
それでも遊戯が楽しそうだし、まあいいか。
とかのんびり思っていたら、“王様”の御伽が喚いた。
「4番のやつ、5番にキス!」
オレの手の中の番号は4。
そして5番は。
「あ、ボクだ」
「え・・・」
「ええええええ〜!!」
オレの上げそうになった叫び声は御伽が代わりに思いっきり上げてくれた。
4番のやつ、5番にキス。
つまりそれって。
オレが遊戯にキスするってこと、で・・・・。
「やっぱりだめ!!!今のナシな!!」
「てめーが言ったんだろ、“王様”」
騒ぐ御伽に本田が言った。
いいかげん本田も酔っ払いの相手は嫌気がさしていたらしい。
本田のキツメの一言にそれでも御伽は命令を修正した。
「じゃあ・・・おでこに」
「いいじゃない、別にどこだって。減るもんでもなし」
・・・獏良〜、お前ホントに人事だと思ってるだろ。
でも。
デコでもドコでもいい。この際。
遊戯はわかってるんだかいないんだかとろん、とした目でオレを見上げてくる。
・・・可愛い。
ゲームだし、デコだし、いいよな?
別にヘンじゃないよな?
遊戯の肩にそっと手をかける。
自分の手が熱くなって、汗ばんでくるのがわかる。
オレも酔いが回ってきたのかもしれない。
遊戯、変に思ってないよな・・・・。
オレはゆっくり遊戯の額に唇を近づけた。
もう少しで、というその時。
「やっぱだめだっ!!」
おとなしく見ていた御伽が叫んだのと、遊戯の胸元でパズルが光ったのと、同時だった。
御伽が後ろから引っ張ったのでオレは遊戯から離れた。
まあもうキス出来ないってわかってたからいいんだが。
「あれ、<遊戯>くんだ。もうひとりの遊戯くんは?」
「相棒は酔って寝てる」
獏良がのん気に聞いた。
<遊戯>はなんでもないことのように答える。
ああ、そうですか。
まあこ〜なるんじゃないかとは思ってたけどな・・・。
<遊戯>はゆっくり立ち上がって、御伽に近づいた。
「御伽、まだ王様ゲーム・・・やるか?」
声が静かなだけにかえって怖い。
・・・御伽はものすごい勢いで首を横に振って見せた。
「じゃあまたな」
「・・城之内くん」
玄関先までオレ達を見送ってくれた<遊戯>がオレを呼び止めて言った。
「“今年もよろしく”」
そして口の端で笑ってみせる。
・・・なんだよ、それ!
ものすごい含みのある言い方じゃねぇか。
宣戦布告なんだろうか。
それにしてもデコにキス、しとくんだったぜ。
もたもたしてないで。
などと思いながら遊戯の家を後にする。
今年もこんな調子なんだろうか。
もう少し進展したい、というのがささやかだがオレの正直な気持ちだ。
しかし今日引いたおみくじは小吉だった。
でもオレは占いなんて信じちゃいないから。
自分の力で何とかするぜ。
御伽は凶だったのかもしれないな、とふと思ってみたりした。
End
12000HIT大庭美穂さんリクエスト
『いつものメンバーで王様ゲームして罰ゲームで城之内×表遊戯、小姑な闇サマ』です(笑)
正月から御伽くんはやっぱり不幸(笑)
ってゆーか本物の王様にかなうわけないじゃん!ってな話でした(笑)
リクエストありがとうございました!!
はしゃぐ御伽を横目で見ながらオレは小さくため息をついた。
なんで正月早々王様ゲームなんかしなくちゃなんないんだ?
しかも遊戯の部屋で。
・・・まあそれに関しちゃ別にオレに文句はないんだが。
その他についてはかなり不満のある年明けとなった。
「あけましておめでとう〜!城之内くん!」
「おめでとう、遊戯」
いきなり玄関先に現れたオレを遊戯は満面の笑みで迎えてくれた。
これだよ、これ!
やっぱこれを見ないとな。
「遊戯、初詣に行かねぇか?」
さりげなく、を心がけつつオレは遊戯を誘ってみた。
「行く!」
聞けばじいさんも親も出かけてしまったんだそうだ。
お年玉は貰ったからいいんだけどさ、などと言いつつ遊戯はかなり退屈していたらしい。
いい所に来たぜ。
新年からいきなり遊戯とデート出来そうな感触にオレが心の中でガッツポーズを作った時、遊戯が言った。
「ねえ、みんなも誘おうよ」
天国から地獄に突き落とされた気分、ってのはこういうことなんだろうなぁ。
しかし、みんなで行った方が楽しいでしょ?と言われればオレに返す言葉はない。
「だめ?」
その上、こんな風に上目使いに聞かれたら嫌だなんて言える訳もなかった。
そして初詣に行った帰りにみんなで遊戯のウチに上がりこんだわけなんだが。
「なんでこいつ酔っ払ってんだよ」
そもそもなんで御伽がこの場にいやがるんだ。
・・・まあ遊戯が誘ったからなんだが、それも気に入らない。
「神社でお神酒飲んでたよ」
獏良がさらりと言う。
「止めろよ」
という本田のつっこみにオレは大きく頷いた。
一応高校生なんだし、甘酒くらいにしとけよな。
オレはそうしたぞ。
遊戯もオレと一緒に飲んだんだが、こっちも少し酔ってるみたいでほんのりと頬を染めている。
ピンク色でぽやんとしてる遊戯はいつもにも増して可愛い。
だから遊戯はいいんだが。
王様ゲームなんか始めた向こうの酔っ払いは鬱陶しい限りだ。
それでも遊戯が楽しそうだし、まあいいか。
とかのんびり思っていたら、“王様”の御伽が喚いた。
「4番のやつ、5番にキス!」
オレの手の中の番号は4。
そして5番は。
「あ、ボクだ」
「え・・・」
「ええええええ〜!!」
オレの上げそうになった叫び声は御伽が代わりに思いっきり上げてくれた。
4番のやつ、5番にキス。
つまりそれって。
オレが遊戯にキスするってこと、で・・・・。
「やっぱりだめ!!!今のナシな!!」
「てめーが言ったんだろ、“王様”」
騒ぐ御伽に本田が言った。
いいかげん本田も酔っ払いの相手は嫌気がさしていたらしい。
本田のキツメの一言にそれでも御伽は命令を修正した。
「じゃあ・・・おでこに」
「いいじゃない、別にどこだって。減るもんでもなし」
・・・獏良〜、お前ホントに人事だと思ってるだろ。
でも。
デコでもドコでもいい。この際。
遊戯はわかってるんだかいないんだかとろん、とした目でオレを見上げてくる。
・・・可愛い。
ゲームだし、デコだし、いいよな?
別にヘンじゃないよな?
遊戯の肩にそっと手をかける。
自分の手が熱くなって、汗ばんでくるのがわかる。
オレも酔いが回ってきたのかもしれない。
遊戯、変に思ってないよな・・・・。
オレはゆっくり遊戯の額に唇を近づけた。
もう少しで、というその時。
「やっぱだめだっ!!」
おとなしく見ていた御伽が叫んだのと、遊戯の胸元でパズルが光ったのと、同時だった。
御伽が後ろから引っ張ったのでオレは遊戯から離れた。
まあもうキス出来ないってわかってたからいいんだが。
「あれ、<遊戯>くんだ。もうひとりの遊戯くんは?」
「相棒は酔って寝てる」
獏良がのん気に聞いた。
<遊戯>はなんでもないことのように答える。
ああ、そうですか。
まあこ〜なるんじゃないかとは思ってたけどな・・・。
<遊戯>はゆっくり立ち上がって、御伽に近づいた。
「御伽、まだ王様ゲーム・・・やるか?」
声が静かなだけにかえって怖い。
・・・御伽はものすごい勢いで首を横に振って見せた。
「じゃあまたな」
「・・城之内くん」
玄関先までオレ達を見送ってくれた<遊戯>がオレを呼び止めて言った。
「“今年もよろしく”」
そして口の端で笑ってみせる。
・・・なんだよ、それ!
ものすごい含みのある言い方じゃねぇか。
宣戦布告なんだろうか。
それにしてもデコにキス、しとくんだったぜ。
もたもたしてないで。
などと思いながら遊戯の家を後にする。
今年もこんな調子なんだろうか。
もう少し進展したい、というのがささやかだがオレの正直な気持ちだ。
しかし今日引いたおみくじは小吉だった。
でもオレは占いなんて信じちゃいないから。
自分の力で何とかするぜ。
御伽は凶だったのかもしれないな、とふと思ってみたりした。
End
12000HIT大庭美穂さんリクエスト
『いつものメンバーで王様ゲームして罰ゲームで城之内×表遊戯、小姑な闇サマ』です(笑)
正月から御伽くんはやっぱり不幸(笑)
ってゆーか本物の王様にかなうわけないじゃん!ってな話でした(笑)
リクエストありがとうございました!!
2001.01.12