捏造。遊闘343その後。願望入ってます。
パズルを完成させたら願い事が叶うんだって信じてた。
その願いは
ボクが自分の力で叶えたものだって
キミは言ったけど。
デュエルに勝ったのに、涙が出た。
勝つために闘ったのに、その涙はなかなか止まらなかった。
本当は、本当は。
最後までそれは言えなかったけれど。
「ただいま」
店のほうから家へ入ると祖父の留守中店番をしていてくれた母親が顔を出した。
「お帰り、遊戯。おじいちゃん。遅かったのね」
店主である双六が帰宅したことで自分の役目は終わったとばかりにレジ前を離れる。
そうしてそのついでのように軽い調子で言った。
「遊はもう帰ってきてるわよ?」
「・・遊?」
遊戯は首を傾げた。
遊、という名前に心当たりは無い。
となりのじいちゃんを見るとやはり遊戯と同じような顔をしていた。
だが遊戯たちに反応に母親は呆れた声を出す。
「やあねぇ、ふたりとも。時差ぼけじゃないの?」
台所の方へ行きかけていた母親はもう一度顔だけ店に覗かせて言った。
「自分の兄弟の名前も忘れちゃったわけ?」
遊。
そんな人知らない。
ウチの家族にそんな人はいない。
遊戯は一人っ子で兄弟なんていない。
・・いなかった。
だけど、だけど。
遊戯は靴を脱いで階段を駆け上がる。
「遊戯、もう!靴くらいきちんと揃えなさいよ」
母親が怒ったが遊戯にはもう聞こえていなかった。
<もう一人の遊戯>の記憶の中で見た神官は海馬に似ていた。
<もう一人の遊戯>の記憶の中にいた神官はじいちゃんに似ていた。
輪廻転生というものが、本当にあるのなら。
遊戯は部屋の前で立ち止まった。
期待してはいけない。
そんなことあるわけがない。
そう、思うのに。
・・・思うのに。
この扉の向こうに離れたくないと思った人がいるのではないかと。
本当はずっと一緒にいたかったその人の姿があるのではないかと。
そう願う気持ちを止められない。
遊戯は意を決してドアを開けた。
窓際に誰か座っている。
遊戯に気がついたその人物は振り返った。
逆光で顔が良く見えない、けれど。
「お帰り、相棒」
あんなに泣いて。
もう涙は出ないと思っていたのに。
また、涙が出た。
パズルは願い事を叶えてくれるんだって信じてた。
もう一度キミに会いたかったんだ。
ただ、キミに。
END
よくタイムマシーンとかで過去へ行って歴史を変えたから
未来も変わっちゃった、とかあるじゃないですか。
記憶の世界とはいえソークを倒して過去を変えたんだから
未来(現在)が変わってもいいと思うのです。
闇様が転生してきてもいいと思うのです。
ずっと闘ってきた王様が
普通に
友達と学校行ったり、帰りにゲーセン寄ったり
そうやって幸せに暮らしてもいいと思うんです。
過去の世界へ還って王が何かすることあるならいいけど
何にも無いじゃないですか。
それって寂しすぎ。
ただ、闇様に幸せになって欲しいだけなんです。
上手くいえないけど。
別に同じ年じゃなくてもいいですよー。遊戯ちゃんの子供でも!(笑)
闇様が幸せになれるならね。(この辺から海馬家発想が)
2004.03.15