■十二ヶ月を巡るお題■
伝う汗(闇表)
「キミの笑顔が見たいな」
「何処行ったのかと思ったら何やってるんだ、遊戯」
重い扉の開く音がしたと思ったら、その後城之内くんの呆れたような声がした。
屋上の熱いコンクリの上に仰向けに寝転んだボクの側へやってきてはあ、とため息をつく。
「こんな暑い日にこんなトコ居たら干物になっちまうぞ」
「うん、ごめん」
わかってるけど。
ボクは目を覆うように腕を上げて交差させた。
我が侭を言っていたんだ。
キミの笑ってる顔が見たいんだ。
毎日の暮らしの中で
キミの影を捜してる。
キミと喋ったことも
キミと行ったところも
どんな小さな出来事だって
全部覚えてるのに
それは陽炎のように
頼りなくて。
もう一度あの笑顔を
確認したくて。
言っても仕方ない我が侭だとわかってはいるけれど。
「本当に暑いね」
目を覆った腕の影から流れるものが汗ではないと
城之内くんは知っていたと思うけど
ただ黙って側に居てくれた。
ただもう一度キミの笑顔が見たくて。
伝う汗(闇表)
「キミの笑顔が見たいな」
「何処行ったのかと思ったら何やってるんだ、遊戯」
重い扉の開く音がしたと思ったら、その後城之内くんの呆れたような声がした。
屋上の熱いコンクリの上に仰向けに寝転んだボクの側へやってきてはあ、とため息をつく。
「こんな暑い日にこんなトコ居たら干物になっちまうぞ」
「うん、ごめん」
わかってるけど。
ボクは目を覆うように腕を上げて交差させた。
我が侭を言っていたんだ。
キミの笑ってる顔が見たいんだ。
毎日の暮らしの中で
キミの影を捜してる。
キミと喋ったことも
キミと行ったところも
どんな小さな出来事だって
全部覚えてるのに
それは陽炎のように
頼りなくて。
もう一度あの笑顔を
確認したくて。
言っても仕方ない我が侭だとわかってはいるけれど。
「本当に暑いね」
目を覆った腕の影から流れるものが汗ではないと
城之内くんは知っていたと思うけど
ただ黙って側に居てくれた。
ただもう一度キミの笑顔が見たくて。
END
元ネタはすぴっつの「魔法のコトバ」です。
闇表といいつつ闇様不在話(^^ゞ
でも遊戯ちゃんにだけは
特別な笑顔を見せてくれていたと思うのです。
城之内くんは遊戯ちゃんの気持ちを
一番理解してくれる人だと思うのです。
■十二ヶ月を巡るお題■
宿花(閉鎖されました)
2006.08.18