凌WVWトロン兄弟トロン兄弟VとW



人の嫌がることわざとするWさん

「W、お前を此処でぶっ潰してやる!」
凄味の利いた凌牙の言葉に特に怯む様子も無く、Wはくすくすと笑った。
「凌牙は意外にサドっ気があるんですね」
ああ怖い、などと白々しく言う。
「その喋り方止めろ、ムカつくんだよ」
本性を隠した紳士面を自分の前でまだ続けるのが腹立たしい。
Wはまた笑った。
「すみません、あなたが嫌そうな顔をするのを見ていると本当に楽しいもので」

「そういうの変態っつーんだ、糞ったれが」

吐き捨てた凌牙の言葉に尚もWは笑うばかりだ。

***
凌W
いやWさんもう凌牙さん相手にこういう言葉使いしないと思うけど。
でも嫌がったら喜んでやりそう(笑)

12.05.06

 


 

Vちゃんが目覚めた後捏造

ゆっくりと目を開けたら、ベッドの近くにすぐ上の兄が立っていた。
大変怖い顔で自分を見下ろしている。
此れは、相当怒っているな。
Vはそう思ったから先ず謝った。
「ごめんなさい、W兄サマ」
「ごめんなさいじゃねえ」
兄は言った。
やはり怒っている。
「お前オレがなんで怒ってんのかわかってんのかよ」
「勝手に遊馬とデュエルをしたから」
そして負けたから。
いや、負けたことを兄は怒っているのではない。
その後しばらく眠ったきりになってしまった、其処の所だ。
「だいたいお前は甘ちゃんなんだから、そーゆーのはオレに任しときゃいいんだよ」
ぶつぶつ文句を垂れる兄にVは笑った。
「何笑ってんだよ」
兄が不機嫌に問う。
「ごめんなさい、兄サマ」

こんな不機嫌な、怒っている振りをしているけれど、本当は自分のことをすごくすごく心配してくれていたんだ。
そう思うと嬉しくてつい笑ってしまう。

けれどそれを言ったら、兄は照れてまた怒るだろうから、Vは再び謝っておいた。

***
VW
いや実際はトロン一家は寝てるVちゃんを置いて
決勝大会へ行っちゃったわけですが…(^^ゞ

12.04.30

 


 

49話後

深く、暗い海の中を沈んでいく。
ゆっくりゆっくり、ただ沈む。
此れが夢だとわかっていた。
けれどどうしても瞼を開けることが出来ない。
『馬鹿だな、お前は』
時折、暗い海の中に言葉が降ってくる。
ここ数年で聞きなれてしまった、嘲笑を含む声ではない。
辛そうな、心配そうなすぐ上の兄の声。
お前は此処までしなくてよかったのに。
そんなことは全部オレがやるのに。
自分を責める声。
それから、髪に、頬に、優しく触れる指先。
この手は一番上の兄のものだ。

すっかり変わって、歪んでしまったと思っていた。
けれど降ってくる光は、こんなにも温かい。

今すぐ大切な家族に抱きついて「大好きだ」と伝えたいのに、どうしても目を開けることが出来なくて。
昏い海に、ただ、沈んでいく。


***
トロン兄弟
しばらくVちゃんは戦線離脱かな…

変な儀式を受けるVちゃんをX兄さんが辛そうにしたり
タッグの時吹っ飛ばされたVちゃんをWさんが「V〜!」って呼んだり
歪んじゃったとVちゃんに言われる家族だけど
その実ちゃんとVちゃんのこと大事に思ってるんじゃないかなて。

12.03.28

 


 

トロン兄弟

 

何やら部屋の中から大きな声がする。
喧嘩するほど仲が良いとは言うが、とりあえず仲裁しようとXが中に入ると、末弟が半泣きで訴えてきた。
「W兄サマとX兄サマのお嫁さんになるって言ったらW兄サマが駄目だって」
「だってお嫁さんって女がなる奴だろ?Vじゃ無理だろうよ」
確かに。
「じゃあ兄サマ達のお婿さんになる!お婿さんなら男でもなれるでしょ!」
「ええと…それなら大丈夫、か…?」
Vに迫られてWが首を傾げつつ考える。
いやまったく大丈夫じゃない。
男同士では結婚は出来ないし、兄弟ではもっと無理だ。
しかし三男がとてもいい笑顔で嬉しそうに言うのだ。

「そうしたらずっと兄サマ達と一緒に居られるよね!」

そんな風に言われたら長男もそうだなと頷くしかない。

***
仲良し兄弟
いやもう昔の兄弟の可愛らしさに
すごい勢いで食いついてますよ。
やべえ。

12.0310

 


 

VとW

自分たちが復讐を遂げるためには、ハルトの超常現象とも言えるようなその力が必要だ。
其れは理解出来る。
けれど苦しむハルトを見ていると胸が痛んだ。
「きっと僕らは地獄行きなんでしょうね」
「ああ?」
Vの呟きにWは柳眉を逆立てた。
「お前、天国なんか行くつもりだったのかよ」
「いえ…」
視線を落とすVに、Wはげらげら笑った。
「少なくともオレはそんなトコ行く気は無いな」
人間死んだらオシマイだ、とWは言う。
「だから生きてるうちにやりたいことは全部やりつくしてやる」

兄の瞳には自分の様な迷いは無い。
そう言うからには必ずやり遂げるだろう。

何を、犠牲にしても。

そして自分は其れを全力でサポートすると決めたのだ。
視線を上げたVはWを追った。
まずはカイトの足止め、それが自分の使命だ。


***
VSカイト遊馬直前てことで
まだこの兄弟の背景が見えてこないので何とも言えませんが
何故こんなことしてるか理由が明らかになったら
結構絆されてしまうのではないかと思うのですよ…
遊戯王は悪役もこんな理由でこんなことしたんだよって明かされることが多いので
ゼロリバを起こした張本人ともいえるゾーン様の未来の人々を救いたいっつー必死さに
絆されちゃったようにね。

12.02.12

 


 

 

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