■ゆっくりお休み。(凌W)■
凌W…?
取り敢えずどちらも出番ない(笑)VちゃんとX兄サマだけ。
ギャグですから。
前夜祭の後、拠点としているホテルへと戻ると、Xは末弟の眠る部屋へと足を運んだ。
本戦が始まれば留守の時間も長くなるだろう。
目が覚める時には出来れば側に居てやりたい。
其れが無理ならば、此処に居る間は少しでも弟の側に居てやりたかった。
「V…」
そっと髪に触れる。
まだ当分目覚めないと思っていた末弟は、兄の呼びかけに答えるようにゆっくりと目を開けた。
自分を見、室内に視線を彷徨わせてから問う。
「W兄サマは…」
Wはまだ会場から戻って来ていない。
そう言おうとしたXの言葉を遮るようにVは言った。
「ああ、お嫁に行かれてしまわれたんでしたっけ…W兄サマが居ないと寂しいですね」
嫁。
残念ながらウチに嫁に出すような姉妹は居ないのだが。男ばかりだ。
聞き間違いかと思ったVの言葉だが、残念ながらそうではなかったようだ。
Vはそっと目頭を押さえる。
「W兄サマお友達少ないからトレーンベアラーやってくれるような子が居なくって…」
普通は親戚の子供がやったりする花嫁のベール持ちだが、ウチは親戚も居ないし、誰か他の者に頼むしかなかったのだろう。
夢の話なのだろうが、そう言う所が妙に現実的だ。
Wの結婚式の時の話が続く。
「教会を出た処の段差でW兄サマってばドレスの裾を上手く捌けなくて上手く降りられなくって…」
困ってる兄サマもちょっと可愛らしかったです。
くすくすと楽しそうに思い出話を語るVもなかなか可愛らしい。
可愛らしいが、話についていけない。
どうやらすぐ下の弟は教会で結婚式を挙げたらしい。
………ウェディングドレスで。
うっかり想像して遠い目になってしまう。
「それにしても凌牙も気が利かないったら…普通其処は姫抱っこするところでしょう?そう思いませんか」
尚も弟の凌牙への呪詛は続く。
驚いたことに新郎は神代凌牙だったようだ。
男同士の教会での結婚式。
いや確かに海外では男同士でも結婚式を上げられるような教会もあるらしいが、なんの疑問も持たず話を続ける弟に、正直ついていけない。
「でもW兄サマのウェディングドレス姿はとっても綺麗でした」
最後にうっとりとそう言って結婚式の話は締めくくった弟にXはこめかみを押さえながらこう言うしかなかった。
「V…もう少しゆっくり寝ていた方がいい」
END
凌W……?
Vちゃんはもう少し休養した方が良さそうだというX兄サマの判断でした(^^ゞ
いやそういう夢を私が見たってだけなんですけどね
Wさん友達いないからベール持ってくれるような子居ないのね
クロたんなら双子かココロ・ヒカリあたりが持ってくれるだろうにー
と夢の中で本気で思ってた(其処の例えも可笑しい)(^^ゞ
12.05.13
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