■夢を見た(京クロ)■

京クロ
短めです。









青い空の下に立っていた。
気がつけば、背中に羽が生えている。
大きな、黒い羽。
バサバサと動かしてみたら、ふわりと身体が宙に浮いた。
高く高く、空に舞い上がる。
ああ、夢か。
夢ならば行きたいところがる。
青い空をカンを頼りにただ飛んで、ようやく目標を見つけた。
今飛んできた、空のような髪の色。
Dホイールを木陰に止めて、自分は木に寄り掛かって寝ている。
呑気だな。
ゆっくり側に降り立つと、羽音で目を覚ましたらしい。
オレを見て、嬉しそうに笑った。
唇が動いて、オレの名を綴る。
腕を伸ばしてくるから、オレからギュッと抱きついてやった。


夢だから、これくらいしたっていい。



目を開けるとやっぱり見慣れた天井が広がっていた。
空なんか見えない。
当然あの馬鹿も居なくって、柄にもなく少し寂しくなった。
膝を抱えて小さく呟く。


「アイツ、早く帰ってこねえかな」






目が覚めると、其処に羽根が一枚残っていた。
黒い羽根。
指先で摘まんでくるくると回してみる。
もしかして寂しくなって会いに来てくれたりしたのだろうか。
そんな自分に都合のいいことを考えてみる。
手の中の羽根を見ながら呟く。


「会いたいな」


寂しくなったのは自分の方かもしれない。




END





京クロ
この間の総集編、最後浜辺に打ち上げられてた人を見て
京介っってばそんなヘル兄みたいな帰還を?!とちょっと思った(笑)
けど別人だったですよ・・・
京介はいつ帰ってくるのかしらーもー

そしてタイトルを考える能力がない私は
ダグナ編でも似たような構成の話を書いている(笑)


2009.10.11

 

 

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